1日10万個のパンを生み出す スタイルブレッドのパン工場へ潜入! ~前編~
パンを生む場所・パンを生むひと from 桐生 vol.2
田中社長の想いと経験から生まれた、スタイルブレッドの食事用冷凍パン。今や1日約10万個もの生産量を誇り、各地へと配送されています。それらのパンはすべて、群馬県桐生市で製造されているとのこと。今回は、その製造現場を特別に見せていただきました!前編では、仕込み~焼成までの流れを一挙にご紹介します。
いざ『アルチザンファクトリー』へ!
スタイルブレッドには3つの工場があり、それぞれの工場で作っているパンが違います。今回は、本社も併設している「アルチザンファクトリー」という工場を見学させていただくことに!(「アルチザン」とは、「職人」という意味なのだそう)
入り口には「ようこそ!」の張り紙があり、心遣いを感じました。小学生以来の工場見学に心が踊ります♪
今回案内してくださったのは、アルチザンファクトリーのキャプテン・神山さん。工場のキャプテン……厳しい人かと思いきや、とっても優しいお人柄で安心しました!(笑)ひととおりの流れを説明していただいたあと、いざ工場内部へ!
まずは「前室」という場所で入念に手を洗い、粘着テープで衣服のゴミやホコリを取り除きます。粘着テープでのゴミ取りは、作業員さんたちも必ず1時間に1回は義務付けられているそう。徹底しています。(ちなみに、手袋の破れのチェックは15分おきに義務付けられているそう…!)
その後さらに静電気でホコリなどを除去し、やっと作業場へ。
第1工程『仕込み』
ここでは、最初のパンの仕込みを行います。スタイルブレッドのこだわりのひとつである、「桐生酵母」を使い、材料とともに機械でよく練ります。
このミキサーひとつで約50kg、2,000~3,000個のパンになるそう。熟練したスタッフが、生地の状態を細かくチェックしていました。できあがった生地は、その後1時間ほど寝かせます。
第2工程『分割・丸め』
休ませていた生地を機械に入れ、分割します。
スタイルブレッドのパンは、1個30~50gという小ぶりなサイズ感も特徴です。その大きさや重量感を徹底的に守るため、このあと人の手によってひとつずつ再計量されます。
第3工程『一次発酵』
スタイルブレッドのパンのおいしさの秘訣、「低温長時間熟成」が行われている現場です。
この「リターダー」と呼ばれる場所で、生地が一晩寝かせられます。ここは通年一定の温度で保たれており、1日2回記録を取るなど、徹底した温湿度管理がされています。
生地を低温で一晩休ませることにより、小麦本来のうまみや香りを最大限に引き出すことができるのです。
第4工程『成型』
機械である程度成型したものを、人の手でひとつずつ整えていきます。
形や見映えにも一切妥協しない、スタイルブレッドの意識の高さをうかがい知れます。
こちらはベーグルの成型。(ちょうどお昼時だったため、お腹が鳴っていたことは内緒です…)
第5工程『二次発酵』
次は「ホイロ」という場所で、成型した生地を20分~2時間寝かせます。
パン特有のアルコールの香りと、一定の湿度に包まれ、パンの大きさやうまみがぐっと成長します。
第6工程『焼成』
スタイルブレッドでは2種類のオーブンを使い分けており、そのパンに合ったオーブンと焼き加減を見極めることで、より高い仕上がりを実現しています。
生地の発酵が進んでしまうため、できるだけ早く、正確に焼くことが求められます。
デッキオーブン前では、熟練した職人さんが慣れた手つきでパンの切れ目を入れ、焼成作業をしていました。
もうひとつのラックオーブン。
こちらではたくさんのパンがラックに並び、ラックごと回転しながらじっくりと焼成されていました。
焼きたてのパンの良い香りが充満していました……!(空腹感も絶頂です!)
そして次はいよいよ、スタイルブレッドのパン最大の特徴である「急速冷凍」の段階へ!後編では、検品や包装の部分まで公開しますので、お楽しみに♪
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ライター 岩﨑未来(Mirai Iwazaki)
鹿児島県出身。2児の母。
都内の大学卒業後、編集プロダクションや出版社に勤務。
第一子出産と同時にフリーランスに転向し、夫の故郷である群馬県に移住。
現在ふたりの子どもを育てながら、フリーライター・編集者として多忙な日々を送っている。